ポジションは固定です

ここ5年くらい、ポジションは完全固定状態です。
サドルの高さ、傾き、前後位置、ブラケット位置、ハンドルの高さから何から何まで、
mm単位で自転車用のスケールで測定して再現してます。
もともとは、ロードレースでのパフォーマンスを求めたポジションだったのですが、
あまりにしっくり来すぎているのか、ヒルクライムでもロングライドでも不具合がないので一切手を付けません。

今のポジションは、始まったばかりだったスペシャライズドのBG-FITで竹谷さん(元MTB全日本チャンプ・オリンピック代表)に直々に出してもらったもの。
一般的なBG-FITより1万円高だったと記憶しておりますが、すでに減価償却しきったような効果を得られました。
ポジション修正後の帰り道は、笑いが止まらないほどの乗りやすさだったのを鮮明に記憶しております。
身体全体で漕げている感覚がすぐに感じられ、今までと違う身体の使い方を意識する必要も全くありませんでした。

いいポジションというのは、一発目から違和感がないものなかもしれません。
サドル位置は1cmくらい高くなり、ハンドルも遠く低くなったんですが、股関節、膝、足首、つま先が真っ直ぐに回るようになった上に、パワーのかかるペダル位置で脚全体の筋肉が機能して、一点だけに力が集中する感じが薄くなりました。
ちょうどその時期、右ひざ痛の悩みを抱えていたのですが、その後はどんなに距離を走ってもピンポイントでの脚の痛みに悩まされることはありませんでした。

人によって効果の感じ方はまちまちなようではありますが、私の場合は非常に上手くいったんでしょうね。
以来、レースでの成績も安定して向上するようになり、クラスも上がって行きましたので、主観的な成果だけでもなかったのだと思います。
今後、修正の余地があるとすると、さらにハンドルを遠く低くするかという点だけだったと思います。
多分やらないと思いますが。

ブルべでは、ひざ痛、腰痛が距離を重ねるほど発生しているかと思います。
そもそもの筋力不足もあるのでしょうが、正しいポジションで正しいペダリングをしていれば、ピンポイントでの痛みに悩まされることは多分ないはずです。
安定して走れている人は、どこかが痛いと言った話をほとんど聞かないような気がします。
今年は最後尾から出発して、いろんなライダーのペダリングを拝見してますが、いろいろ感じてしまうことがあります。

一見して、つま先や膝が開いてしまっている人は、結構、辛くなるんじゃないかと思います。
関節は横方向から力が加わることに弱いですから。
最初の内はきれいなペダリングが出来ているのに、100km過ぎると痛みが出てくる人は、たいていアンクリングが日ごろから強いように思います。
ロングライドしないのであれば、その方が力が出るかもしれないので気にしなくていいんですが。

それら全て、最終的にはペダリングによる骨盤の左右への揺れに現れてきます。
最初から最後まで、股関節から上が左右にぶれないペダリングを可能にするポジションを目指すべきなのでしょう。
膝が開く人は、つま先の向きをまっすぐに。それでも膝が開くなら、サドルを高く。
距離が延びるごとにアンクリングが強くなる人は、日ごろからアンクリングを抑えたペダリングを身に着けるか、サドル位置をあらかじめ低くする。

あんまりサドル位置を高くし過ぎると、膝が伸びきったところで強い力が加わるので故障につながる恐れがありますが、まあ、そこまで高くできる人もそうそういないでしょう。
きれいに乗れていると、傍目にもかっこいいですし、何より快適に乗ることができます。
意識するポイントも実はそんなに多くなくて、関節のポイントを意識して、進行方向に対して真っ直ぐに回す。
引き足は意識しないし、ピンポイントで踏む意識もいらない。

何か偏ったゾーンを作らないことが重要なのかなっと思います。

機会があれば、そんなテクニカルな話も実地でしてみたいですね。